土門拳賞は、中堅写真家による一年間の作品、展覧会が対象で今回が34回目。 大判のフィルムでとらえた作品群は「細密に再現された自然の姿、形はみるものに驚きをもたらし、自然への畏怖や憧憬を呼び戻させ、人間と自然との関係を考え直させた」 と評価された。
タイトルの「結界」は聖域を決めて結界を結ぶといった意味の仏教用語。境界は私にとっての此岸と彼岸を分けるもの境界線の向こうはすぐそこにありながら手の届かない場所。結界を張ってカメラを構え、ゆっくりと自然の鼓動を感じる時、あらためてわれわれは自然から学ぶしかない、撮ることで何気ないものに宿る圧倒的な力を再発見していけないかと考えた。